蒙驁vs廉頗、因縁の対決『キングダム』第2期ネタバレ感想|秦国と魏国の戦い
廉頗よ、最後に笑うのは、このワシじゃ
アニメ『キングダム』第2期、蒙驁(もうごう)と廉頗(れんぱ)の戦いが面白かったです。
- 秦国の将軍・蒙驁
- 魏国の将軍・廉頗
蒙驁は穏やかキャラで、廉頗はギラギラ。正反対すぎる。
秦国vs魏国。蒙驁と廉頗、2人にスポットを当てたレビューです。
『キングダム』あらすじ&作品情報
紀元前、中国。春秋・戦国時代。西方の国・秦で、戦争孤児として暮らしていた少年・信の夢は、日々鍛錬を積み、いつか戦で武功を立てて天下の大将軍になること。先の戦の功績により三百人の特殊部隊の将となった信は、着実に武功を重ねていく。そんな中、秦はついに魏の攻略へと向かう。その戦場では、信と同世代の若武者たちが手柄を奪い合い、次代の大将軍を目指し躍動していた・・・。
『キングダム』ネタバレ感想|蒙驁と廉頗、因縁の対決
©原泰久・集英社/NHK・NEP・ぴえろ
秦国の蒙驁は斉国出身の将軍で蒙恬(もうてん)の祖父。穏やかだけど問題児(桓騎や王翦)も従わせている、実はすごいキャラなんです。
廉頗よ、最後に笑うのは、このワシじゃ
優しげな雰囲気とは裏腹に怪力の持ち主なんだ。
蒙驁はずっと廉頗に勝てず、秦国へ流れ着きました。因縁の相手と再び対峙することになります。
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魏国の廉頗は元趙国の三大天(最強の三人の大将軍)のひとり。かつて秦国の六大将軍(王騎など)と互角に戦ってきました。
戦で育まれ、戦で全土に名を轟かせ、強敵たちと出会い、それらと全身全霊を捧げて戦った。戦が廉頗の全てだ
戦が廉頗の全てと言い切ったね。
その言葉通り、戦にかけては天才級の強者。言い切るのは伊達ではなかったです。蒙驁をも手間取らせました。
廉頗には四天王の輪虎など、優秀な部下も勢ぞろいしています。
蒙驁と廉頗の因縁
蒙驁と廉頗の間には因縁がありました。
2人は幾度も剣を交えて戦ってきた相手。蒙驁はその度に連敗してきました。彼にとって廉頗は、今も「超えられない大きな壁」なんです。
心配無用と笑っていた蒙驁だけど、心の内では違ったんだ。
大将軍の甲冑を脱ぎ、歩兵として陣内を徘徊する姿が面白かったです。現実逃避する姿が可愛い。地味に似合ってるんですよね、歩兵姿が。
夜空を見ながら寝転んでいた蒙驁の顔を、信が踏んづける。・・・笑いどころ満載でした。
蒙驁は信に心の内を明かします。
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若い頃に勝てなかった奴と再び喧嘩(戦い)をすることになった。しかも相手はジジイで化け物。
相手(廉頗)はジジイで化け物。・・・まさに言い得て妙ですね。信の言葉が素敵でした。
喧嘩ってのは、最後に勝ってた奴の勝ちだ。次勝って、勝ち逃げしてやれよ。そうすりゃ、爺さんの総勝ちだ!
さすが信。次に勝てば一発逆転だ!
将軍たちの作戦
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秦国の本陣を前面中央からは輪虎が、裏面からは廉頗が攻める。廉頗は蒙驁のことを覚えていました。
蒙驁、少し嬉しそうだった。
2人の将軍は性格は正反対だけど、似た武将なのかもしれません。自軍を勝利に導くための策が同じでした。
- 前面中央に本軍を配置
- その後、左右から別働隊が攻撃→そのまま敵の本陣へ突入
中央、左右と3つの戦場から組み立てる策は全く一緒。でもその後が決定的に違いました。
蒙驁は守りへ、廉頗は攻撃へ。
最後は性格があらわれていますね。その違いが、これまでの結果(蒙驁は連敗、廉頗は連勝)なのかもしれません。
蒙驁の本陣をおいた砦がすごかったです。
来てみろ廉頗。この砦に入れば、死ぬのはお主だ
迷路のような登り道。不格好で無駄が多いように見えるけど、下からは見えない行き止まり(罠)がある複雑な道でした。
蒙驁は廉頗に負けてからの40年を廉頗のために費やしていたのです。情報収集、密かに観戦に向かうことも・・・。
ずっと廉頗を見てきたんだ。
ものすごい執念。でも、残念ながら廉頗の方が一枚も二枚も上手でした。崖下から見て、罠がありそうな道を予想していたのです。
廉頗、化け物並みにすごい。なんなんだ、この男は・・・。
最終決戦!蒙驁vs廉頗の一騎打ち
圧倒されるほどの勢いで蒙驁の本陣にたどり着いた廉頗。将軍同士の一騎打ちです。
©原泰久・集英社/NHK・NEP・ぴえろ
廉頗が優勢だったけど、蒙驁の一撃も重い。
廉頗に敗れて40年。秦国で大将軍に登りつめたのは、このときのためですからね。最後に勝ち逃げすれば蒙驁の総勝ち。一発大逆転の好機です。
廉頗、お主自身、本当は気づいておるのだろうが。黄金のときは去ったと。最強の敵、六大将軍が去ったとき、お主の火も消えたのじゃー!
一撃で廉頗を馬上から落とした蒙驁。でも深手を負わされちゃいました。・・・やはり強い。
廉頗の中では今もなお、全盛期同様、熱い炎が灯っていました。彼は秦国六大将軍・王騎が敗れたことが許せなくて、再び戦に出てきたのです。
第1期、王騎の最期のシーンが頭をよぎりました。
いつの時代も最強と称された武将たちは、さらなる強者の出現で敗れる。
「これだから乱世は面白い」と笑って逝った王騎が印象的でした。王騎の最期を信から聞いて、ようやく吹っ切れた廉頗。
最後は桓騎が魏国の総大将を打ち取り、秦国の勝利に終わりました。・・・問題児だけど、蒙驁は良い部下に恵まれていますね。
目力最強!廉頗と王騎
第2期での好きなシーンは、廉頗の回想で王騎が登場したところです。
©原泰久・集英社/NHK・NEP・ぴえろ
3年前、廉頗の屋敷に現れたのは秦国の六大将軍・王騎。魏国に亡命した廉頗を見舞いに、わざわざやって来たのです。
王騎、貴様という奴は。いつもいつも、ワシを痺れさせるのう
『キングダム』の将軍キャラって、みんな目力あるよね。
廉頗もすごいけど王騎も負けてません。2人が向かい合ってるだけでも大迫力です。オーラが半端ない。
コココココ・・・と笑う王騎にほっこりしました。彼の訪問が嬉しくて泣いてる廉頗にも。
廉頗にとって王騎は「死ぬほど憎らしい最大の敵」でありながら、「どこかで苦しみと喜びを分かち合っている友」なんです。
敵ながらお互いの強さを認め、友と言い切る関係に熱い絆を感じる。こういうところ、カッコイイ。
黄金の時代は過ぎ去ったのに、まだ火を灯そうとする廉頗に向かって王騎は言いました。
もう良いではありませんか、将軍。あの時代はもうあれで、完成しているのですから
たとえ過ぎ去ったとしても、いつまでも色あせぬ黄金時代。・・・第1期で王騎がいなくなって放心してたけど、思わぬところに登場してジーンとしました。
『キングダム』第2期みどころ
- 蒙驁vs廉頗、因縁の対決
- 廉頗と王騎の回想
アニメ『キングダム』第2期、後半は蒙驁vs廉頗、因縁の対決が描かれています。蒙驁、40年越しの思いがたくさん詰まっていました。
廉頗の回想で王騎も登場。・・・ジーンとした。
第1期のときにも感じたけど、将軍をはじめ魅力的なキャラがたくさんです。今回も胸が熱くなりました。