『銀河英雄伝説』旧作アニメ#25、26ネタバレ感想|キルヒアイスの言葉に号泣!
ラインハルトさま、宇宙を手にお入れください。
『銀河英雄伝説』(旧作アニメ)第25話「運命の前日」、26話「さらば、遠き日」感想です。
本伝第1期、ラスト2話。・・・先に小説を読んでいたから、ストーリーは知っていたけど悲しくなりました。
旧作アニメ第1期26話までは、原作小説で言うと2巻までの内容だね。
田中さん、彼の退場は早すぎる・・・。大切な人を失ったラインハルトが、今後どんな人生を歩んでいくのか続きが気になります。
『銀河英雄伝説』#25、26あらすじ&作品情報
辺境星域を制圧したキルヒアイスを、ガイエスブルク要塞で迎えたラインハルト。しかし、キルヒアイスの表情は硬かった。ヴェスターラントへの熱核攻撃を黙認し、民衆を見殺しにしたのかどうかをラインハルトに問いただす。キルヒアイスのことを疎ましく思ったラインハルトは、彼を友ではなく部下として扱うことにする。それが取り返しのつかない悲劇を呼ぶことになろうとは、この時のラインハルトは思いもよらなかった・・・。
オーベルシュタインの思惑とキルヒアイスの葛藤|ヴェスターラント核攻撃
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旧作アニメ『銀河英雄伝説』第1期後半では、銀河帝国と自由惑星同盟それぞれの内乱が描かれています。
銀河帝国での、ラインハルト陣営vs門閥貴族の内乱(リップシュタット戦役)
第23話では、門閥貴族のブラウンシュバイクが自分の領土ヴェスターラントに核攻撃を仕掛ける。
自分が治める領土なのに、ありえない・・・。
ラインハルトは民衆を救おうとするけど、オーベルシュタインの進言により、ためらってしまうんですよね。その間に核攻撃は実行されました。
ヴェスターラント200万の民衆を見殺しにしたことになるのです。
この辺りのラインハルトは、小説の方が少し冷徹だった。
アニメでは核攻撃を止めるか迷っているうちに実行されたけど、小説では承知の上だったから・・・。結果だけみれば同じことですが。
キルヒアイスの葛藤する姿を見てると胸が痛みました。
お前自身の正義と、ラインハルト様の正義とが同じものでなくなったとき、お前はどうするのだ?ジークフリード・キルヒアイスよ
もしもキルヒアイスがラインハルトの側にいたなら、核攻撃の前に民衆を救う行動を起こしていたに違いありません。
言い合うことはあっても、最終的には同じ方向を向いてきたラインハルトとキルヒアイス。だけど今回は・・・。
『銀河英雄伝説』#25、26ネタバレ感想|号泣!キルヒアイスの最期
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第25話「運命の前日」、続く第26話「さらば、遠き日」で、銀河帝国の内乱は集結。
ラインハルトは大きなものを得たかわりに、大切なものを失いました。
ヴェスターラント核攻撃以来、ラインハルトとキルヒアイスの気持ちはすれ違ったままだったから切なくなります。
大切なものを失ったラインハルトは、今後、どのように生きていくのかな。
すれ違う2人|ラインハルトとキルヒアイス
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ガイエスブルクに帰還したキルヒアイスは、核攻撃をラインハルトが容認していたことを知ります。
政略のために民衆の犠牲を厭わないと言うのでは、あのルドルフ・フォン・ゴールデンバウムと何ら変わるところがないではありませんか
ラインハルトとキルヒアイスの仲に亀裂が入った瞬間。2人の目指すところは同じだったけど、その手段はかけ離れていました。
もしもキルヒアイスに残された時間が多くあったなら、2人はまた理解し合える仲になったかもしれないね。
でもそうはならないんです・・・。すれ違いのまま、キルヒアイスは死んでしまうからです。
あまりにも早すぎる、切なく悲しいラストでした。
キルヒアイスの最期
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第25話〜第26話にかけて描かれるキルヒアイスの最期と、残されたラインハルトの絶望は苦味がありました。
キルヒアイスはガイエスブルクで行われた式典の最中に、ラインハルトをかばって殉死したのです。
ラインハルトさま、宇宙を手にお入れください。それとアンネローゼさまにお伝えください。ジークは、昔の誓いを守ったと
彼は微笑み、そっと目を閉じる・・・。このシーン、衝撃すぎて目を離せませんでした。
キルヒアイス、返事をしろ。キルヒアイス、なぜ黙っている。キルヒアイス
キルヒアイスと叫び続けるラインハルトの姿に胸が痛む。
式典の初めに、キルヒアイスの中でラインハルトとの思い出が駆けめぐるシーンがあります。・・・この後の展開を知りながら見ると泣けるんですよね。
キルヒアイスを殉死させたアンスバッハは、毒を飲んで自害。
ブラウンシュバイクの意志を継いで、ラインハルトに一矢報いたアンスバッハの意地もすごいや。
銀河帝国の内乱(リップシュタット戦役)は、キルヒアイスの死という悲しい結末により終息です。
ラインハルトの決意|得たものと失ったもの
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内乱の末、ラインハルトは銀河帝国宰相の地位を得て、大切な友・キルヒアイスを失いました。
絶望に打ちひしがれているラインハルトに、姉アンネローゼは言います。
私たちはお互いの他に、何も持たなくなってしまった
キルヒアイスは2人にとってかけがえのない存在だったのですよね。
アンネローゼの言葉も絶望感が漂っていて悲しくなりました。ラインハルトが得たものは大きかったけど、失ったものもまた大きかった・・・。
もはや失うものは何もない。だが、なればこそ俺は戦う。お前との誓約を守るために。そしてこの胸の乾きを癒やす何かを得るため
失うものがなくなるということは人を強くするかもしれないけど、そんなの寂しいよ。
キルヒアイスの墓碑に刻まれた、たったひとことの言葉に泣けました。彼の地位を刻むのではなく「わが友」と・・・。
ラインハルトの思いがあふれた言葉だね。
キルヒアイスとアンネローゼ|美しく切ない愛
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アンネローゼとキルヒアイスの愛が、切なく美しいです。
姉上はキルヒアイスを、愛していらしたのですか?
頷きはしなかったけど、悲しそうに目を伏せたアンネローゼ。それだけで彼女はキルヒアイスを愛していたことがうかがえます。
そして、アンネローゼの願い通りにラインハルトを導いてきたキルヒアイスも・・・。
小説を読んだときにも美しさを感じたけど、アニメの描写も良かった。
アンネローゼもキルヒアイスも多くを語らなかったけど、心は通じあっていて。・・・そんな愛情に美しさと儚さを感じました。
『銀河英雄伝説』#25、26みどころ・おすすめポイント
- キルヒアイスの最期
- ラインハルトの絶望
- アンネローゼの気持ち
『銀河英雄伝説』第25〜26話のみどころは、キルヒアイスの最期です。彼を失ったラインハルトとアンネローゼの絶望や、愛情にも心が揺さぶられました。
キルヒアイスがいなくなっても時は流れ、歴史は進んでいくんだ。
別館では小説のレビューも書いてるよ。