『新世界より』ネタバレ感想・アニメのあらすじ|悪鬼と業魔・SFディストピア|アニメの缶づめ
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『新世界より』ネタバレ感想・アニメのあらすじ|悪鬼と業魔・SFディストピア

新世界より
ほのか。
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アニメ『新世界より』。原作は貴志祐介さんのSFホラー小説です。アニメも小説もめちゃくちゃ面白くて好きです。

ほのか。
ほのか。

貴志祐介さんの小説の中ではダントツだと思っている。

割と小説通りに描かれていて、世界観が壊されることなくアニメ化されている印象です。アニメを見て、もっと好きになりました。

この記事では

アニメ『新世界より』あらすじとネタバレ感想、見どころの解説を書いています。

『新世界より』あらすじ&作品情報

あらすじ

1000年後の日本。神栖66町にある小学校・和貴園に通っていた早季は、大人になるために「呪力」を手に入れなければならなかった。何も知らず育った子供たちに悪夢が襲いかかる・・・。

作品情報
  • 原作 : 貴志祐介の小説
  • 放送期間 : 2012年
  • 話数 : 25話

『新世界より』ネタバレ感想

アニメ、めちゃくちゃ好きです。程よいホラー感と小説の雰囲気そのままの世界観。

「家路」の音楽が耳で聞けて、ミノシロモドキなどの生物が目で見れて。『新世界より』の世界観がより鮮明になりました。


© 貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会

「家路」が良いんですよね。これを聞くとアニメ『新世界より』を思い出します。まだ帰りたくないけど帰らなくちゃいけない名残惜しい気持ちと、少しの安堵感。

ドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』第2楽章。

エピソード21「劫火」で、新見さんの放送の「家路」を聞いてからは切ない気持ちにもなりました。

ちなみに「劫火(こうか)」とは、仏教用語。世界を焼きつくしてしまう火を劫火というそうです。

ぱんだ。
ぱんだ。

人間を滅ぼしかねない真理亜の子どもを見ていると、このエピソードにぴったりだ。

搬球トーナメント|#2「消えゆく子ら」

子どもたちが消えていく中で盛り上がる学校行事・搬球トーナメント。エピソード2「消えゆく子ら」は、不気味さと楽しさが入り交じった1話でした。

途中途中に入っている大人になった早季の言葉に不穏さを感じつつも、搬球トーナメントが面白くて楽しめました。


© 貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会
ほのか。
ほのか。

呪力、使いたい。

思わず呟いてしまうけど、呪力を持った人間がやってきた過去を知っているから複雑な気持ちにもなります。

搬球トーナメントとは

2つの班が、搬球側と妨害側に別れて競う呪力を使った球技大会のこと。搬球側は大きな大理石の球を転がしてゴールの穴を目指す。妨害側はそれを阻止するという競技。

押し子に呪力を加えて球を転がし、ゴールを目指す。決勝に残ったのは1班の早季、真理亜、瞬、覚、守の5人と、片山学のいる2班でした。

決勝戦では思わぬ事態に遭遇し、結果、引き分けとなってしまいます。やがて片山学が姿を消す・・・。

楽しいけど何とも言えぬイヤな感じがつきまといますね。

消えていく子どもたち

『新世界より』は得体の知れない不気味さが漂っています。早季の周りの子が次々と消えていく。

天野麗子、片山学も消えた。

最初は不気味でした。でも徐々に真相が明らかになっていきます。全ては悪鬼を出さないために。

悪鬼

呪力を持った者の中で、同族である人間に危害を加える可能性のある存在。攻撃抑制と愧死機構がない。

ぱんだ。
ぱんだ。

攻撃抑制と愧死機構がない。呪力で簡単に人を殺めることができる人間。

この世界は、呪力が芽生えたがゆえに悪鬼や業魔に怯えて暮らさなければならなくなりました。17歳までは子どもに人権がなく、倫理委員会の決定で処分しても良いとされる社会。

ほのか。
ほのか。

めちゃくちゃディストピア感満載。

子どもにしたら理不尽極まりないけど、悪鬼を出さないためには仕方がない処置なのかな。この世界観が怖いけど魅力なんですよね。

業魔になった瞬|#10「闇よりも」


© 貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会

『新世界より』の中で1番切なかったのは、業魔になった瞬です。エピソード10「闇よりも」で瞬の最後が描かれています。

業魔

別名、橋本アッペルバウム症候群。無意識の暴走により、呪力の異常漏出が起き、周囲のものすべてに破壊的な影響を与えてしまう。

無意識のうちに呪力が漏出してしまう病。そうなってしまうと、もう誰にも止められません。呪力をコントロールできなくて、周りにも影響を及ぼしてしまいます。

ほのか。
ほのか。

このエピソード、切なすぎる。

好き好んで業魔になったわけではないのに、この社会では生きていけない。なぜ、瞬なの?と、叫びたくなります。


© 貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会

早季、ずっと好きだった。さようなら

瞬の最後、仮面がはがれて泣いている彼を見たとき号泣しました。顔のない少年として早季の記憶の片隅に残り、後のエピソードでも早季に語りかける声を聞くと涙ぐんでしまいます。

記憶を操作された早季たちは、瞬の顔も名前も忘れてしまう。

ぱんだ。
ぱんだ。

瞬は、それでも早季の心の中で行き続けてた。顔のない少年として。

真理亜と守の子ども|バケネズミvs人間

後半は野狐丸率いるバケネズミと人間の戦いが描かれています。ホラー小説が得意な貴志祐介さん原作だけあって怖かった。


© 貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会

26歳になった早季と覚。全人学級で1班だった仲間は2人だけになっていました。真理亜も守も、顔のない少年・瞬もみんないなくなった。

ほのか。
ほのか。

覚が意外にカッコよくなってた。

子ども時代はやんちゃでイタズラっ子だったのに、いつの間にか頼りになる青年になっていました。

真理亜の子どもが登場したときも、サイコバスターを求めて東京に行ったときも頼もしかったです。

攻撃抑制や愧死機構もない真理亜の子ども。彼女は悪鬼なのか?


© 貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会
ぱんだ。
ぱんだ。

真理亜に似て可愛い顔してるのに、残酷だ。

悪鬼が現れたことを富子に伝えたあと、1人残ってレコードで「家路」を流し続けた新見さん。「家路」が途絶えたとき、絶望的に悲しくなりました。

バケネズミ(異類)の正体|衝撃!ディストピアの結末

『新世界より』は最後の最後に衝撃があります。これが、よりディストピア感に拍車をかける。

野狐丸の言葉が印象的でした。

私たちは、人間だ!

異類管理課。どうしてバケネズミを異類と呼ぶのか。それが最後に明かされます。

バケネズミの遺伝子の染色体は23対。先祖とされているハダカデバネズミの染色体は30対。これは全く別の生き物です。

ベースになる生き物にハダカデバネズミの遺伝子を組み込んだ。他に染色体が23対なのは人間か、オリーブの木くらい。・・・であるとすれは、ベースになる生き物は人間ということになります。

ほのか。
ほのか。

これには絶句した。

バケネズミは人間にハダカデバネズミの遺伝子を組み込んだ生物。呪力を持つ人間が呪力を持たない人間にしたことです。

このことを私は小説を読んで知っていたのだけど、改めてすごい結末だと思いました。

この事実を知った早季と覚は、これからどういう風に生きていくのかな。続き、小説も出てないけど見たくなりました。

『新世界より』みどころ・おすすめポイント

みどころ
  • ワクワクする搬球トーナメント
  • 消えていく子どもたち
  • 業魔になった瞬
  • 人間とバケネズミの戦い
  • バケネズミの正体

始終、不気味さがただよう『新世界より』。エピソード2「消えゆく子ら」では楽しめるシーンがあります。全人学級の行事・搬球トーナメント。

ぱんだ。
ぱんだ。

見てるとやりたくなっちゃった。呪力、使えないけど・・・。

呪力を使った球技大会です。この部分が楽しくてワクワクしました。でもやはり不気味さは消えない。この不穏な空気感も『新世界より』の魅力です。

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