『NieR:Automata Ver1.1a(アニメ)』ネタバレ感想・解説|2Bと9Sの宿命|#13「reckless bra[V]ery」
ひとりでは生きられない、それはヨルハでさえも
アニメ『NieR:Automata(ニーアオートマタ)Ver1.1a』第13話「reckless bra[V]ery」感想です。
第2クールが始まりました!けっこうな衝撃回でビックリ。(Cルートでも衝撃シーンが満載なのに、さらにズン⤵となった)もう、トリハダものでした。
2Bの正体がわかり、2Bと9Sの関係が明らかに・・・
アニメチーム、やってくれたね。目が離せなかったよ。
第13話は重い展開だったけど、物語の繋げ方が圧巻でした。この1話に「ヨルハE型」モデルのストーリーがギュッと詰めこまれています。
描かれていたのは、2Bと9Sの過去ストーリーでした。
『NieR:Automata Ver1.1a』#13「reckless bra[V]ery」あらすじ
NieR:Automata Ver1.1a
西暦5012年。外宇宙より突如飛来してきたエイリアンが、地球侵略を開始。人類は月へと逃れ、地上では機械生命体とアンドロイドによる戦闘が続くこととなる。西暦11945年。「第243次降下作戦」が開始された。以降、ヨルハ部隊の2Bと9Sは、地上の奪還作戦に従事。廃墟都市付近での任務中、レジスタンスより行方不明となったアンドロイドの捜索依頼が発生。2B・9S両名は司令部からの調査任務とも関連がある可能性を考慮。当該機体の捜索を開始する。
『NieR:Automata Ver1.1a』#13ネタバレ感想&解説|2Bの正体「ヨルハE型」とは?
©SQUARE ENIX/人類会議
第13話「reckless bra[V]ery」で一番衝撃だったのは、2Bと9Sの戦闘シーンではないでしょうか。・・・または、処刑後と思われる9Sの義体が描写されているシーンとか。
この回で2Bの正体が明らかになりました。
9Sはスキャナー型の特性もあり好奇心旺盛。人類会議の極秘情報をこっそり見てしまった場合、処分対象となります。・・・司令官が2Bに9Sの抹殺を命令している描写がありましたね。
第13話はゲームで言うところのサブクエストと、2Bと9Sの過去が描かれてた。
原作ゲームを知らない方は、もしかしたら今回のストーリーに混乱したんじゃないかな。
第13話は「ヨルハE型」をテーマとして、2Bと9Sの過去が描かれています。元となっているのがこちら
- ゲームのサブクエスト(サイドストーリー)
- 短編小説「記憶ノ檻」、「記憶ノ棘」
2Bが9Sのことを「ナインズ」と呼んでいたから、過去の時間枠だと気づいたよ。
精神が病んだヨルハE型|サブクエ「記憶喪失」赤いフードの友だち
©SQUARE ENIX/人類会議
赤い髪のアンドロイドが登場しました。彼女の依頼を受けて、2Bと9Sは行方不明の友だちと詳細を記録しているであろうポッドを探しはじめます。
そのポッドには、赤い髪のアンドロイドが友だちを抹殺する映像が映っていました。
私が、殺した
赤い髪のアンドロイドはヨルハE型(処刑モデル)だったのです。
このストーリーによって、ヨルハE型の存在が視聴者にも明かされました。ゲームではサブクエとして描かれていたものです。
サブクエだけど2Bにも関わる重要なストーリーなんだ。メインに組み込んでもおかしくないくらいに。
ヨルハE型、Executioner(死刑執行人)です。赤い髪のアンドロイドは何度も任務を遂行していく過程で、精神が病んでしまったのですね。
ここで描かれているアンドロイドにも、人間と同じように感情はある・・・ということを再認識させられる描写でもありました。
このストーリーを見ていて気になったのは2Bです。彼女も赤い髪のアンドロイドと同じ立場なのだから・・・。
必死に感情を押し殺していたんだろうな。切なくなっちゃった。
このサブクエを持ってきて、そこから2Bの本当の任務遂行を描くところ。物語の繋ぎ方が絶品ですね。
2Bの決意と9Sの抹殺|短編小説「記憶ノ檻」&「記憶ノ棘」
©SQUARE ENIX/人類会議
2Bが9Sのことを「ナインズ」と呼んでいるのを聞いたとき、短編小説集『NieR:Automata 短イ話』の2篇「記憶ノ檻」と「記憶ノ棘」を連想しました。
神殿(砂の神殿?)ストーリーと、場所は変わるけど商業施設跡での9S抹殺は短編小説「記憶ノ檻」と「記憶ノ棘」が元になっています。
ヨルハ2号E型である2Bは、過去に何度も何度も9Sを抹殺してきた
抹殺されるたび9Sの記憶は消され、でも2Bの記憶はそのままです。2Bとの記憶を共有していない新たな義体で幾度も彼女とペアを組んできた9S。
その過去時間枠を描いたのが「記憶ノ檻」と「記憶ノ棘」なんです。
アニメでは、神殿に入るときに握りしめた2Bの拳が印象に残りました。彼女の感情や決意が拳に表れていて・・・。
神殿を去るときに映った9Sの義体。あれは2Bが過去に処刑した9Sだね。この描写にヒヤリとした。
場所は変わって、商業施設跡。2Bと9Sのバトル(2Bの任務遂行)が描かれています。
抵抗しないでナインズ。苦しめたくない
なるべく苦しめないように・・・。これは9Sに対する2Bの優しさなんじゃないかな。BGM「双極ノ悪夢」が流れるこのバトルシーンから目が離せません。
2Bが呟いていた「ひとりでは生きられない」という言葉に、彼女なりの罪悪感を感じました。
ひとりでは生きられない、それはヨルハでさえも。私は謝らない
・・・重い。ズン⤵ときます。小説を読むと、より2Bの心情がわかるのだけど。彼女の自我データ(心)はボロボロなんですよね。
「さよなら、2B」と言う9Sの言葉も小説同様、心に残った。
根深い2Bと9Sの関係|世界観を共有できる小説や舞台もおすすめ!
©SQUARE ENIX/人類会議
第13話で明らかになった2Bと9Sの関係。小説や舞台なども見ていると、これがかなり根深いもの・・・もはや宿命と言っても過言ではないことがわかるんです。
小説『NieR:Automata 少年ヨルハ』や、舞台『少年ヨルハ』と『少女ヨルハ』にも2号と9号が登場。ふたりの宿命が描かれていました。
2Bと9Sじゃない2号と9号なんだけど、知っていると、よりニーアの世界観が楽しめます。
特に小説『NieR:Automata 少年ヨルハ』の「少年ヨルハ Ver.1.05 プロローグ」は、今後、本編にも関わってくるヨルハ計画の立案ストーリーが描かれた一話。
ニーアはこういうストーリーの広げ方が絶品なんだ。シナリオライターのヨコオさん、すごい。
アニメでも小説や真珠湾降下作戦の舞台、前作レプリカントなどが描かれていて、アニメスタッフにもニーア愛を感じました。
今回はプレゼントの下りの赤いカバンとリンゴの描写にヒヤリとした。・・・これってレプリカントの喧嘩夫婦のだよね?
『NieR:Automata Ver1.1a』#13みどころ|エミールに癒された
- くり返される2Bと9Sの宿命
- エミールの登場シーン
『NieR:Automata Ver1.1a』#13「reckless bra[V]ery」みどころは、くり返される2Bと9Sの宿命が描かれたシーン。それから、エミールの登場シーンが良かったです。
全体的に重めストーリーだったけど、あのパカッと登場するエミールにほっこり癒されました。ゲーム、そのまんま。
エミールは御神体として登場していたけど、ゲーム本編ではこの登場の仕方なんだ。
実は泣きそうなくらい嬉しかった登場シーンでもありました。エミール、大好きなんです。
ゲームのBGMが流れているのも感無量。ニーアのBGM、素晴らしいので注目です。